畑恵 ブログ

畑恵のブログです

“学を楽しみ、知に遊ぶ”〜北野天満宮こぼれ話

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京都・北野天満宮の絵馬処に掛かるこの奉納額。

「回文八重襷(やえだすき)」と読みます。

回文とは、上から読んでも下から読んでも同じ言葉になる文章。

この「回文八重襷」はその名の通り、左側に漢字と仮名で三行ほど記されている連歌が、縦・横・斜めと襷掛けに回文となっている上、さらに格子状にも回文として成立しています。
算額も、高等数学をなんとも美しく粋いきに楽しんでいて心踊りましたが、この回文八重襷はその見事さが、私のような数学音痴にもすぐに分かるので感動ひとしおです!

それにしても、五七五で天満宮への奉納に相応しい歌を回文で詠むだけでも大変だと思うのに、それを三首、それぞれが縦・横・斜め襷掛けに回文となるよう作り上げた上に、意味あいとしても互いに呼応しめでたく穏やかな世界観を描き出すとは、どれだけ難しいことなのでしょう。


(後略)

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“学を楽しみ、知に遊ぶ”〜「和算」がつなぐ物語(2) ~最古の算額が結ぶ、京と東の粋な縁~

(前略)


1686年に奉納されて以来、上から絵を描かれてしまうなど、算額として認識も評価もされることなく、ひっそりと330年余もの月日を重ねてきたこの歴史遺産。

それを発見したのは、なんと栃木県にある小山高等工業専門学校の松崎利雄教授でした。

1982年、公務で京都を訪れていた松崎教授は、たまたま参拝に立ち寄った北野天満宮で絵馬処を見上げたところ、一枚の気になる額を見つけます。

在京の研究者に連絡し調査してもらったところ、間違いなく算額であることが判明し、発見当時は様々なメディアで報道されたそうです。

ちなみに松崎教授は、和算史だけでなく伊能忠敬をはじめとする日本測量史の大家でもあるそうですが、ふらっと立ち寄った絵馬処で、あんなに遠く薄暗い中に掲げられた剥落のひどい額を見て、算額であることを見抜くなど、神としか思えません!

実は、この算額より3年早く奉納された算額が、やはり栃木県の佐野市にある星宮神社に今も保管されているのですが、残念なことに火災に遭って判読できなくなってしまい、今は複製が飾られているそうです。

和算の大家で「算聖」と称えられ、同時代のライプニッツニュートンと比肩しうるほどの微積分学や代数学を打ち立てた関孝和の出身地も、上野国(群馬県)という説もあるようですし、北関東には和算への情熱が古くから根付いていたのかもしれませんね。

北野天満宮には、最古の算額以外にも幾つかの算額が奉納されています。

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中には、遠くニュージーランドから奉納された算額も!


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神社仏閣はその昔から「知性とアートのテーマパーク」だった訳で、算額奉納により境内は数学者や数学愛好家の研究発表や交流の場となり、庶民の基礎学力を向上させるのに大いに貢献したことでしょう。

中でも北野天満宮は、京の都から発祥した茶道・華道・書道はもとより、能や歌舞伎など伝統文化・芸能の各流派から、今も厚い崇敬を集める特別な存在。

ここ数年は、「知と芸術のプラットフォーム」としての神社の役割をより発展させようと、京都大学から室長を招き「北野文化研究所」も創設されました。

狭義の意味でのアカデミズムや画壇から、真の知性やアートを解き放ち、学問や芸術本来が持つ知的興奮および感動によって湧き起こる活力や生命力を取り戻させる装置として、北野文化研究所の活躍・発展に心から期待しています!

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“学を楽しみ、知に遊ぶ”~「和算」がつなぐ物語(1):作新生が算額奉納

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作新学院高校の生徒2人が考案した「算額」が、7月11日宇都宮市の蒲生神社に奉納され、学業成就を祈念して奉納式が行われました。


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算額」とは、「和算」の問題や解法を額や絵馬に記して、問題が解けたことを神仏に感謝し、益々勉学に励めますようにと祈って神社や仏閣に奉納するものです。

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ちなみに「和算」は日本独自に発達した数学で、江戸時代後期に日本中で数学ブームが起き、中でも「算聖」と謳われる関孝和が世界に先駆けて行列式終結式の概念を確立するなど、和算を実用数学から高等数学へと昇華させ大成させました。
 

 
このような算額奉納の習慣は世界を見ても他に例がないようで、明治維新によって西洋から最新の技術や知識がもたらされた際も、算額奉納の風習に象徴されるような日本人の基礎学力の高さや、高度で多様な基礎学問の礎(いしずえ)があったからこそ、西洋文明を迅速かつ的確に理解し導入することが可能になったと言われています。

 
ちなみに算額の奉納先である蒲生神社が、学問の神として祀る蒲生君平も江戸後期の儒学者で、歴代天皇の陵(みささぎ=墳墓)を調査して『山陵志』という著書にまとめた尊王論者、海防論者としても知られています。
 

 
「百舌鳥(もず)・古市古墳群」の世界文化遺産への登録が決定されたことも追い風となって、世の中はちょっとした古墳ブームですが、こうした天皇陵に「前方後円墳」と名付けたのも蒲生君平だと言われています。
 
同時代に生きた林子平高山彦九郎と共に、「寛政の三奇人(奇は優れたという意)」の一人に数えられる、宇都宮が生んだ偉人です。



(後略)


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みかん畑に、思いよ届け!〜作新学院 “復興”支援活動報告(1)

(前略)


【目指すのは、復旧でなく「復興」】

吉田町では現在、原状回復の「復旧」ではなく、同じような水害による被害を二度と起こさず、しかもより効率的により多くの収穫が得られるよう畑を整備する「復興」計画が進められています。

小さな話で恐縮ですが、作新でも東日本大震災で被害を受けた体育館を建て直す際、元通りに建物を作れば相当の補助金が行政から支給されたところ、敢えて近県には無かったような床面を人工芝で貼った「総合室内練習場」を、学院で全額負担し建設しました。

私は震災当時、子どもたちに対して「日本は震災からの“復旧”ではなく、(震災を糧に前よりももっと良くなる)“復興”を目指さねばならない」と語っていました。

ですから財政難の折、補助金は喉から手が出るほど欲しかったのですが、震災前より高みにのぼる作新という夢に賭けて、院長とともに室内練習場の建設を進めました。

その思いが実ってか、東日本大震災の年から始まった甲子園連続出場記録は、今も途絶えることなく既に8夏目を数え、この室内練習場で鍛えられた選手たちは、遂に悲願だった「深紅の大優勝旗」を54年ぶりに学院へと持ち帰ってくれることとなりました。

   
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作新の「復興支援(ふっこうしえん)」には、甲子園(こうしえん)という文字が、その思いや願いとともに込められている。

そう誰に何度話しても真に受けてはもらえませんが、私は本気でそう信じています。

思いの強さと、それに裏打ちされた不屈の努力こそが奇跡を起こす!
 

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私はそのことを、甲子園優勝やオリンピック金メダル獲得など、作新で何度も体験させてもらいました。
 

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吉田町の皆さんとのご縁も、きっとそんなことがあって、天からいただいたのだと思っています。

吉田町のみかん畑をはじめ、地震や水害などで被災された全国の皆さん方が「復興」を遂げるその日まで、作新学院はずっとずっと応援を続けて行きます。


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東京五輪 全力応援!(1)〜楢崎兄弟、目指せワンツーフィニッシュ

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作新学院の卒業生には、リオ五輪金メダリストの萩野公介選手を筆頭に、来年のオリンピック&パラリンピック出場候補選手が数多いますが、中でも俄然注目を集めているのが、東京五輪から正式種目となる「スポーツクライミング」の楢崎智亜(ともあ)・明智(めいち)兄弟。

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幼稚園から中等部までの12年間、作新で過ごしたお兄ちゃんの智亜選手は2016年、ボルダリングの世界選手権で日本人として初優勝。

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同年に続き今年もワールドカップボルダリング種目で年間総合優勝を果たし、複合のジャパンカップでは昨年に続き連覇を達成するなど、東京五輪で金メダルを期待されるトップアスリートの一人です。
 
一方、幼稚園・小学部の9年間を作新で過ごした弟の明智選手も、明日の日本クライミング界を担うホープの一人です。

JOCジュニアオリンピックカップや全日本クライミングユース選手権リード競技大会で優勝するなど、長身を活かしクライミング3種目をバランス良く勝ち切れる選手です。
 
東京オリンピックでのスポーツクライミングは、3つの種目(リード・ボルダリング・スピード)の複合種目として実施されます。

リードは、制限時間内で到達した高さを競う種目で、ボルダリングは複数のコースを制限時間内にいくつ登れたかを競う種目。

そしてスピードは、高さ15メートルの壁に設定されたルートを駆け登るタイムを競い合う種目です。
 
通常は単種目として行われるリード、ボルダリング、スピードをオリンピックではすべて行い、3種目の合計で順位がつけられます。

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世界中を転戦しているため、なかなか実家にも帰れない多忙な二人が、先日揃って母校を訪ね、後輩の小学・中等部生たちにボルダリングの指導をしてくれました。

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(後略)

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