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天・海・人の三位一体が織りなす奇跡 ~厳島神社「管弦祭」

多くの竿で巨大な船体を見事に操りながら御座船が廻り始めると、会場の喝采と熱気はピークに達します。

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係留されている江波の船から指一本分も離れていないギリギリのラインを見極めながら、華麗に三度船体が枡形を廻り終える頃、時刻は既に日付変更線を越えていました。

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観光客の多くは船廻しが終ると帰ってしまいますが、御神事はさらに続きます。御鳳輦のご神体を本殿にお戻しする還御の儀が執り行われるのです。実は御鳳輦の上に取り付けられている金の鳳凰に触れると幸いに恵まれるという言い伝えがあり、深夜にもかかわらず本殿前には多くの人が、幾重にも人垣を作っていました。

鳳凰は、神殿の中を御鳳輦が阿賀の人々に担がれて進む際、天井にぶつからないようあらかじめ取り外されます。御鳳輦が神殿内を進み還御の神事が無事に執り行われる間、一旦取り外された鳳凰をその年に選ばれた若衆が抱えて、タッチを待っている人々のところを回ってくれるというわけです。御神体をお戻しした御鳳輦が返ってくると、鳳凰を再び取り付け管絃祭はすべてお開きとなります。

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今年の管絃祭はいつにも増して風もなく穏やかで、海上でも鏡のような水面をすべるように船団が進んで行きました。また出船直前に、晴天にもかかわらず降り注いだ清めの雨に洗われ、天空も大気もきわめて清浄となり、黄金の盆を掲げたような名月を、海上からも神殿からもずっと愛でることができました。

厳島神社をはじめ各神社の神官の皆様方と、多くの地元の方々の代々にわたるご奉仕によって、800年の時を超え営々と受け継がれてきた管絃祭。まさに天・地(海)・人が三位一体となって初めて催行できる、実に勇壮かつ荘厳でかつ華麗な、奇跡の如き御神事でありました。

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