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【MIT視察報告】ゲノムセンター

2000年9月13日に、MIT (Massachusetts Institute of Technology) の視察をさせていただきました。

○MIT ゲノムセンター(Whitehead Institute for Biomedical Research)

▽応対者

Dr. Jill Mesirov  Director,  
Bioinformatics and Research Computing

Whitehead Instituteは民間資金により運営されている組織であり、MITと提携しているが独立の非営利団体である。
MITの教授15人、フェロー5人、3~5年契約の若い研究員から構成されており、教授たちはこちらに研究室を持っている。
所長はゲノム研究センター長を兼ねている。
ゲノム研究センターはシーケンシングセンターと遺伝子機能研究との分かれており、全体で250名のうち前者が2/3、後者が1/3である。
シーケンシングセンターはNIH資金によるヒトゲノムプロジェクトにあたっており、ヒトゲノムシーケンスの公的デ-タベースの1/3はここで得られた。公的なシーケンス解析センターとしては世界最大であり、ヒトゲノムのほか、マウスやバクテリアのゲノムシーケンシング、解析にあたっている。シーケンサを現在125台所有し、160台に増設される予定である。これらシーケンサ年間4百億個のDNAベースペアのシーケンシングを行う。40人のインフォマティックス関係者がオペレーションのサポート、オペレーションや解析のプログラム作成、データ分析にあたっている。
遺伝子機能研究では、製薬会社等3民間企業の資金によるもの、SNPコンソーシアムのもの、ジェノタイピング等がある。

Q. ここでのシーケンシングでの優れている点は何か。
A. 経験豊富な人材と高度なロボット化である。
Q. ポストシーケンスの時代に、この研究所はどんな特徴を発揮するか。
A. ここでは生物学に興味の有るソフトエンジニアがソフトウエアを作ることができる
が、他の研究所では生物学者がソフトウエアを作っているので、その差は大きい。

DNAチップによる判別デモンストレーション

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白血病の患者が2種類の白血病のうちどちらにかかっているかを遺伝子で判別するパターン解析のデモンストレーションを受けた。遺伝子チップを用いて患者の組織中で発現しているmRNAをチップ上のパターンとしてみる。2種類の白血病のそれぞれの雛型のパターンにどれだけ近いかを判別する。チップ上の7000個の遺伝子から50点をマーカーとして取りラップトップPCで走るプログラムで解析する。判別結果がその確からしさと共に得られる。この結果を実際の診断結果と対照する。


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